2025/03/23

歯磨きは、愛犬の健康を守る上で非常に重要です。
しかし、愛犬が嫌がるために家庭での歯磨きに苦戦している方も少なくありません。
「犬の歯磨き、どうして必要なの?」
「嫌がって全然歯磨きをさせてくれない…」
実は、犬の健康や寿命を延ばすために、歯磨きの習慣は重要です。
そこで、スモールステップで始められるよう、グルーマー歴10年&歯磨きアドバイザーである宮が、歯磨きの必要性・嫌がる子への対処方法・具体的な歯磨きのステップまでを詳しく解説します。
私の愛犬であるムーンも歯周病に苦しんだ経験もあるので、経験者としてもアドバイスできると思います。ぜひ、参考にしてください。
歯磨き習慣を身につけて、愛犬の健康を守りましょう!
※ドッグサロンNaturamは、ワンちゃんのお口の健康を守るお手伝いをしています。
【INUHAMI】犬の歯磨きマスター養成スクールで学びました

監修:宮(みや)
グルーマー歴11年、年間600頭以上のトリミングを担当
東急東横線学芸大学駅より徒歩4分のトリミングサロン「Naturam」のオーナー
オーナーについてはこちらの記事で詳しく紹介しています!
犬も歯磨きが必要な理由

犬の歯磨きは、単に口臭を予防するだけでなく、健康を維持するといった重要な役割があります。主な理由は以下の6つです。
●歯周病の予防
●口臭の軽減
●全身の健康維持
●食欲の維持
●健康寿命を延ばす
●QOLの保持
それぞれ詳しく解説します。
歯周病の予防
犬は人間よりも歯垢が歯石に変化するスピードが早く、歯周病になりやすい動物です。
歯垢は、食後数時間で歯の表面に形成され始め、放置するとわずか2~3日で歯石へと変化します。
放っておくと歯周病になる危険性があるのは人間と変わりません。歯周病は、歯肉の炎症(歯肉炎)から始まり、進行すると歯を支える骨や組織が破壊され、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。
さらに、歯周病は口の中だけの問題に留まらず、重症化すると、歯周病菌が血流に乗って全身に広がり、心臓病、腎臓病、肝臓病などの深刻な病気を引き起こす可能性も。
特に、小型犬は歯周病になりやすい傾向があります。これは、小型犬の顎が小さく、歯が密集しているため、歯垢や歯石が蓄積しやすいからです。
また、高齢の犬も歯周病のリスクが高まります。これは、免疫力の低下や、加齢に伴う歯肉の衰えなどが原因です。
口臭の軽減
歯垢や歯石は口臭の主な原因となります。
歯磨きによって汚れを取り除いて口臭を防ぎましょう。犬の口臭は、単に不快なだけでなく、健康状態の悪化を示すサインである場合も。
歯磨き習慣は、愛犬の口臭を爽やかに保つだけでなく、病気の早期発見にもつながる重要なケアです。
また、定期的な歯磨きは、愛犬とのコミュニケーションのひとつです。
口臭が気にならなくなれば、愛犬との距離も自然と近くなり、より充実した時間を過ごせるようになるでしょう。
全身の健康維持
歯周病菌は、血液を通じて心臓、腎臓、肝臓などの臓器に悪影響を与える可能性があります。
歯磨きによる歯周病予防は、全身の健康維持につながるのです。特に、小型犬や高齢犬は、歯周病が全身に及ぼす影響を受けやすいとされています。
歯磨き習慣は、全身的な健康問題を防ぐためにも、非常に重要な役割を果たします。
食欲の維持
歯周病などによる口内の不調は、食欲不振の原因にもなります。
しかし犬は、口内の痛みがあっても、それを上手く隠すことがあるため、原因がすぐにわからない場合も。そのため、飼い主が気付かないうちに、歯周病が進行し、食欲不振に陥ってしまうことも少なくありません。
もし、愛犬が最近食欲不振気味だなと感じたら、口の中をチェックしてみてください。歯肉が赤く腫れていたり、歯石が付着していたりする場合は、歯周病が原因かもしれません。
早めに動物病院を受診し、適切な治療を行うようにしましょう。
健康寿命を延ばす
歯の健康維持は、犬の健康寿命を伸ばすことにつながります。
近年、犬の平均寿命は延びていますが、それに伴い、高齢になるにつれて歯周病のリスクも高まる傾向です。そのため歯磨きは、愛犬が健康な状態で長生きするための、最も効果的な手段の一つといえるでしょう。
歯磨きに加えて、定期的な歯科検診も重要です。通っているサロンで定期的に歯磨きや口内チェックをしてもらうのもおすすめです。
QOL(生活の質)の保持
犬は口で物をくわえ、人間の手の代わりのように口を使います。そのため、歯は彼らにとって非常に重要な役割を果たします。
●物を噛み砕く
●おもちゃをくわえる
●物を運ぶ
犬は、以上のような日常的な行動の多くを口と歯を使って行っています。そのため、歯の健康は、犬の生活の質(QOL)を大きく左右するといえます。
歯磨きは、愛犬が日々の行動を快適に行い、充実した毎日を送るために、欠かせないケアなのです。
【参考記事】:愛犬の口臭が年々ひどくなる?その理由とは
愛犬が歯磨きを嫌がる理由

愛犬が歯磨きを嫌がるおもな理由としては、以下のようなものが挙げられます。
●口周りを触られることへの警戒心
●歯ブラシや歯磨きペーストへの違和感
●過去のトラウマ
●歯周病による痛み
●飼い主の焦りや不安
それぞれ詳しく説明しますね。
口周りを触られることへの警戒心
犬にとって口は非常に敏感な部分であり、不用意に触られることを嫌がります。
自分の身を守るという本能が働き、顔や口周りを触られることを極端に嫌がる子もいるのです。
特に、子犬の頃から口周りを触られることに慣れていない犬は、成犬になってから歯磨きをしようとすると、強い抵抗を示すでしょう。
また、過去に口周りを触られて痛い思いをした経験がある犬は、それがトラウマとなり、歯磨きを強く拒否するようになります。
歯ブラシや歯磨きペーストへの違和感
初めて歯ブラシや歯磨きペーストを口に入れると、その感触や味が苦手で嫌がることがあります。
犬用の歯ブラシは、人間用とは形状や毛の硬さが異なりますが、それでも犬にとっては異物です。特に、硬い歯ブラシや、大きすぎる歯ブラシは、犬にとって不快感を与えるでしょう。
また、歯磨きペーストの味や匂いも、犬によっては受け入れられない場合があるのです。犬が嫌がる場合は、歯ブラシや歯磨きペーストの種類を変えてみるのも一つの方法です。
※サロンでは、いろいろなフレーバーをお試しできます。お気軽に相談してください。
過去のトラウマ
過去の歯磨きで無理やり押さえつけられたり、痛みを感じたりした経験があると、歯磨きに対して恐怖心を抱いてしまいます。
子犬の頃に無理やり歯磨きをされたり、歯ブラシで口の中を傷つけられたりなどの経験があると、歯磨きに対して強い恐怖心を抱くのは当然です。
場合によっては、犬は歯ブラシを見ただけで震えたり、逃げ出したりするようになることもあります。トラウマがある場合は、時間をかけて、犬のペースに合わせながら、歯磨きに慣れてもらいましょう。
歯周病による痛み
すでに歯周病が進行している場合は、歯磨きによって痛みを感じるため、嫌がることがあります。
歯周病が進行すると、歯肉が炎症を起こして腫れたり、出血したりすることがあるからです。
このような状態で歯ブラシが当たると、犬は強い痛みを感じるため、歯磨きを嫌がるようになります。
歯周病が原因で歯磨きを嫌がる場合は、まず動物病院で歯周病の治療を行い、口内の状態を改善しましょう。
飼い主の焦りや不安
犬は、飼い主の感情に敏感です。飼い主が焦ったり不安を感じたりしていると、その気持ちが犬に伝わります。
飼い主が「早く終わらせなければ」「ちゃんと磨かなければ」と焦っていると、犬も不安になってしまうのです。
また、飼い主が歯磨きに苦手意識を持っている場合も、その不安が犬に伝わってしまいます。
歯磨きをする際は、リラックスした状態で、優しい声で話しかけながら行うようにしましょう。
愛犬に歯磨きを慣れてもらう5ステップ

愛犬に歯磨きを慣れてもらうためには、焦らず、根気強く、段階的に進めていくことが大切です。以下に、具体的な方法を5つご紹介します。
●口周りを触ることに慣れさせる
●歯ブラシに慣れさせる
●歯磨きペーストに慣れさせる
●段階的に歯磨きを進める
●褒めてご褒美を与える
それぞれ詳しく説明しますね。
口周りを触ることに慣れさせる
まずは、口周りを触ることから始めます。
最初は優しく撫でる程度から始め、徐々に唇を持ち上げたり、歯に触れたりする練習をしましょう。
触らせてくれたら、たくさん褒めてご褒美を与え、口周りを触られることが楽しいことだと認識させます。
口周りを触ることに慣れさせるためのポイントは、以下のとおりです。
●優しいタッチを心がける
●短時間から始める
●ご褒美を活用する
●毎日続ける
犬が驚かないように、優しく、ゆっくりとしたタッチで触りましょう。
最初は数秒から始め、徐々に触る時間を延ばしていきます。 触らせてくれたら、たくさん褒めてご褒美を与え「触られる=良いこと」と覚えさせます。毎日少しずつ続けることで、犬は徐々に慣れていきます。
歯ブラシに慣れさせる
歯ブラシをいきなり口に入れるのではなく、まずは歯ブラシを見せて匂いを嗅がせたり、触らせたりしましょう。
歯ブラシに慣れてきたら、歯ブラシに犬用歯磨きペーストを少量つけて舐めさせてみましょう。
犬に歯ブラシに慣れてもらうためのポイントは、以下のとおりです。
●歯ブラシを見せる
●匂いを嗅がせる
●触らせる
●歯ブラシに歯磨きペーストをつける
●口に近づける
最初は、歯ブラシを口に近づけるだけでもOKです。
犬が嫌がらないようなら、少しずつ口の中に入れるようにします。この時も、無理強いはせず、犬のペースに合わせて進めることが大切です。
歯磨きペーストに慣れさせる
犬用歯磨きペーストを指につけて舐めさせ、味や感触に慣れてもらいましょう。歯磨きペーストを気に入ったら、歯ブラシにつけて舐めさせる練習をします。
犬に歯磨きペーストに慣れてもらうためのポイントは、以下のとおりです。
●指につけて舐めさせる
●歯ブラシにつけて舐めさせる
ここでは歯磨きペーストに慣れてもらうことが目的です。そのため愛犬の好みに合わせたフレーバーを選びましょう。
※サロンでは、いろいろなフレーバーをお試しできます。お気軽に相談してください。
段階的に歯磨きを進める
最初は数秒から始め、徐々に時間を延ばしていきます。
犬の目線になるのも重要です。犬をソファーに寝かせ、自分は床に座り目線を合わせるようにしましょう。ゴロンと寝かして磨くのでも大丈夫。お互いに無理のない体勢を見つけましょう。
奥歯は嫌がる犬が多いので、最初は犬歯から始め、徐々に奥歯へと進めていきます。
一度に全ての歯を磨こうとせず、毎日少しずつ続けることが大切です。根気強く、犬のペースに合わせて、焦らずに進めていきましょう。
褒めてご褒美を与える
歯磨きができたら、たくさん褒めてご褒美を与えましょう。
ご褒美は、犬が好きなもの(おやつ、遊びなど)を用意すると効果的です。歯磨き=楽しいことと結びつけることで、歯磨きへの抵抗感を減らしていきます。
ご褒美のタイミングは、 歯磨きが終わった直後が最も効果的です。与えるおやつを飲み込めるサイズにすれば、歯も汚れません。
「歯磨きをすると良いことがある」と犬が学習すると、歯磨きに対するモチベーションが高まります。ただし、あまりにも多くのおやつを与えすぎると、肥満の原因になるので、量には注意しましょう。
犬に歯磨きトレーニングをする際の注意点

犬に歯磨きトレーニングをする際の注意点について復習しましょう。
●無理強いは絶対にしない
●焦らず、根気強く続ける
●常に褒めてご褒美を与える
●犬に合わせて歯ブラシやペーストを選ぶ
犬が嫌がったり、怖がったりしているのに無理やり続けると、歯磨きがトラウマになってしまいます。
歯磨きへの恐怖心を植え付けないために、少しでも嫌がる素振りを見せたら、すぐに中断しましょう。最初は歯ブラシを口に近づけるだけでもOKです。少しずつステップアップしていきましょう。
歯磨きトレーニングは、一朝一夕にできるものではありません。毎日少しずつ、根気強く続けましょう。ただし、1回のトレーニングは短時間で終わらせ、毎日続けることが大切です。
歯磨きができたら、大げさなくらい褒めてあげます。歯磨き=楽しいことと結びつけることで、犬は歯磨きを嫌がらなくなります。
歯ブラシや歯磨きペーストは、犬用のものを選びましょう。
歯磨きトレーニングを始める前に、獣医師に相談し、愛犬の口腔内の状態を確認してもらうのがおすすめです。
また、歯磨きトレーニング中に、愛犬の歯や歯茎に異常が見られた場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。
まとめ:愛犬の健康のために歯磨きは大切!困ったときは専門家を頼ろう

この記事では、犬に歯磨きが必要な理由から、嫌がる子への対処法、具体的な歯磨きのステップまでを解説しました。
DogSalonNaturamでは、愛犬の歯磨き&口内チェックや歯磨きのご指導をしております。
【口内チェック&歯磨き指導メニュー】
●歯磨き&口腔内チェク(初回は歯ブラシを購入していただきます):¥1,100
●歯磨き&口の状態に合わせた歯周病のお話:¥2,200
●歯磨きなしの口の状態に合わせた歯周病のお話:¥1,100
愛犬のお口が今現在どういう状況なのか、どうすべきかお話も可能です。ご希望される方には、私の愛犬が経験した歯周病のお話やその時の写真もお見せします。
かわいい我が家のわんちゃんに、いつまでも健康でいてもらうためにも歯磨きをしましょう!
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